助手席に乗っていたSさんが驚いた様子で言いました。
「あれ!空から何か落ちてきます!」
「え?どこどこ?」
私もびっくりして彼女の指さす方を見ると、そこには真っすぐ下に伸びる白いすじが。
「飛行機雲?」
正確に言うと落ちてきたのではなく、東から西に伸びる飛行機雲だったのですが、車と進行方向が同じだったため、まるで落ちてきたように見えたのでした。
聞けば、彼女は今まで斜めや横に伸びる飛行機雲しか見たことがなかったそう。
それなら何かが落ちてきたように見えても不思議じゃないです。
「あの子は 昇っていく
何も恐れない そして舞い上がる」
ユーミンの「ひこうき雲」では、
あの子の命=ひこうき雲は、逆に空へと昇って行きました。
青空に浮かび上がる一本の真っ白なすじ。
飛行機が縦横無尽に飛び交うヨーロッパでは、きっとこの歌は生まれなかったでしょうね。
本日もお付き合い頂き、ありがとうございました。