「フォードvsフェラーリ」

映画「フォードvsフェラーリ」観てきました。

ネタバレしますので、ご注意を(^▽^;)

 

1966年、ル・マン24時間耐久レースで初優勝を飾ったフォード。

初めはレース部門も持たなかったフォードが、絶対王者フェラーリにいかに挑んでいかに勝ったか。

そこに人生掛けた奴らの話です。

 

 

 

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車は台数売ってなんぼのフォードと、速くなきゃ車じゃないのフェラーリ

フォードの会長ヘンリー・フォード二世と、フェラーリの創設者エンツォ・フェラーリの考え方は、全く違います。

まずは作り方から全然違う。

フォードはベルトコンベヤーで流れ作業で車を作り、フェラーリでは最初から最後まで一人の職人が作る。

工業製品と芸術品(ちょいと言い過ぎ?)位の違いです。

「醜い車を量産してろ」

これはエンツォ・フェラーリヘンリー・フォードに向けて言った言葉です。

 

そんなフェラーリに対し、アメリカの自動車メーカーがヨーロッパに乗りこんで行くわけです。

いくら巨大企業、資金は潤沢といっても、並大抵のことではありません。

 

そこにはチームの地道な努力とただただ車への情熱のみ。

もちろん情熱だけではないけれど、その熱があってこそ人は動く。

 

いよいよル・マン決勝の日。

主人公のドライバー、マイルズはトップを走っているも、敵の策略にはまり勝ちを譲ります。

(敵は社内にいたのだ!)

結果フォード1、2、3だから、フォード的には大成功。

でも我が身を削るほどに車を改良してきたマイルズが、勝ちを譲らされて悔しくないはずがない。

 

 

ここからのシーンがカッコイイ!!

レース終了後、負けたフェラーリの大将エンツォとマイルズの目が合う。

ハットのつばに手を掛け、軽く頷くエンツォ。

まるで「今日の主役はお前だ」と言っているかのようでした。

それに応えるように頷き返すマイルズ。

今日は敵同士だったけれど、車に掛ける情熱は同じ。

言葉を交わさずとも二人の間に何かが生まれたシーンでした。

 

そしてもう一つ。

フォード優勝で沸き立つサーキットを背に、去っていくマイルズともう一人の主役シェルビー。

二人三脚でやってきた二人の間で交される会話は、もう次に向けての話。

「あそこはあーしよう、こーしよう」

そこにはもう悔しさや憤りは全くない。

ただただ明日を見るのみでした。

 

さらにもう一つ。

この映画がよいのは、女性が一人しか出てこないこと。

マイルズの奥さんのみです。

この奥さんがまたチャーミングで、しっかり夫を支えている。

いらぬ恋愛エピソードが無い分、私の中ではポイント高しです。

 

 

抜きつ抜かれつのレース場面は、単純に大興奮ものです。

臨場感に爽快感、ハンパないです。

 

観終わった後ハンドル握る人は、

どうぞ自分の車をしっかり見て、現実に戻ってから帰って下さいね。

 

今年のナンバーワン!

カッコイイ男たちの映画でした。

 

長文お読みいただき、ありがとうございました。