コロナ禍になってから、ずーーっと封印していた映画館。
ですが、とうとう行って参りました。
長野ロキシーまで、これを観に。
これはどうしても大きなスクリーンで観たかった。
観客は、私を入れて6、7人。
ほぼ貸し切りで落ち着いて観ることができました。
以下、ネタバレ甚だしいです。
しかも長文(^▽^;)
かあさんブタGUNDAと、農場に暮らす牛や鶏たちの日常を描いたドキュメンタリー映画です。
ナレーションや音楽は一切ない。
人間も出てこない。
人間を思わせるものは、金網と農場を走るトラクターっぽいものだけ。
モノクロ画面いっぱいに映し出される、ブタや牛や鶏たち。
聞こえるのは、彼らの鳴き声や、彼らが踏みしだく藁の音。
そして風の音、木々が揺れる音、雨の音。
映画は、GUNDAかあさんが、小屋から顔半分出して眠っているところから始まります。
モノクロでも、顔に当たっている光で、あ~朝なのだと分かります。
しばらくすると、かあさんの体をまたいで子ブタ達が出てきます。
一匹二匹…(十二匹までは数えました笑)
みんな好奇心でいっぱいです。
そんな風に始まった一日。
子ブタ達はおっぱいを飲んで、お昼寝して、じゃれ合って、またおっぱいを飲んで。
疲れて横になったGUNDAかあさんの体の上を、そよ風が撫でていきます。
末っ子で生まれたあのコも、まだ体はお兄ちゃんやお姉ちゃんには追いつかないけれど、随分と活発になりました。一緒にみんなと遊んでいます。
牛や鶏たちも、思い思いに草を食んだり、土をついばんだり。
穏やかで賑やかで平和な日常。
一見永遠に続くかと思われたそれは、でも唐突に終わります。
農場にいる以上、いつかは終わりが来る。
それは頭では分かっていました。
でもこの映画を観ていると、もしかしたら?という気持ちになっていたのです。
チラシにもこんな文章しか書いてないんですもん。
「無限の宇宙がすぐそこにある」
「動物たちの深遠なる世界」等々。
なので、このラストはショックが大きかったです。
無防備だった分余計にです。
人間は他者の命を奪わないと生きていけないわけで。
でも一方で、しばらく肉は食べられないだろうなぁという自分もいる。
そう思ってしまうのは仕方なく、深堀りするつもりもない。
なので、このヴィクトル・コサコフスキー監督は、この答えの出ない内容に、あえて何を言いたかったのかな?
そう思えてしまう「GUNDA」でした。
この一時間後、同じ場所で、あの「ドライブ・マイ・カー」を観ました。
折角往復3,200円も出して長野まで来たのだから、2本立てにしようと思ったのです。
元々観たかったですし。
でも、この「GUNDA」ショックの後では分が悪かった。
GUNDAかあさんに比べ、人間のなんと考えまくることよ。
ああでもないこうでもないと、思考が止まらない。
もう趣味って程に。
図らずも両方とも生と死がベースにある作品でしたが、
まったく違ったものでした。
(あ、でも結局は一緒なのかな?)
色々考えさせられた作品でした。
長文お読みいただき、ありがとうございました。
☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆
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