『わたしを離さないで』

今年のノーベル文学賞をとったカズオ・イシグロの、『わたしを離さないで』。
私も以前読んで、すごくショックを受けました。


今手元に本がないので、記憶があやふやですがお許しを。

舞台は近未来の、イギリスのとある“施設”。
一見のどかな田舎の寄宿舎に見えるのだけれど、何となく違和感がある。
絶えずチューニングのあっていない音がしている感じ。


主人公たちは普通の10代の若者らしく、友情や恋愛に心揺れながら日々を暮らしているけれど、
彼らには恐ろしい運命が待っているのだった。


ショッキングな内容は、ともするとホラーになりがちだけれど、
これを読み終わった後はまさしく「文学作品を読んだ!」という印象で、

それはイギリスの風景や空気感がそうさせるのかなと思ったりするのでした。




ノーベル賞受賞のニュースで、あちこちでその“秘密”がバラされていますが、あらすじは最小限に留めてほしかった。

全く予備知識なしで読めた私は、前半部分をとても大事にできたので。


今日もお読みいただき、ありがとうございました。