最近読んだ本で面白かったのが、こちらです。
「日本語びいき」清水由美著 中公文庫
著者は、外国人に日本語を教えている日本語教師です。
この本の何が面白いって、例文として載っている、生徒さん達の微妙な間違いが秀逸なのです。
ネイティブではあり得ないような言い回しをしてくれるので、思わずクスっとしてしまいます(生徒さん達ごめんなさい ^-^;)
それを、ヨシタケケンスケさんのイラストと共に著者は丁寧に説明しています。
話せることと説明できることは全く違うことで。
そこはさすが日本語教師。
ネイティブもなるほどと膝を打つ、❝腑に落ち感❞ がありました。
また、胸のモヤモヤがとれた本でもありました。
「日本語って主語が無い」「語尾があいまいでも通じる」。
英語に比べて意志薄弱な言語だなぁ、私はそう思っていました。
でもこの本では、それをきちんと説明している。
フムフムそうだったんだ。
皆まで言わなくても状況が瞬時に分かるシステム。
そんなものが日本語には備わっている。
なんて合理的な言語!
そして最後にもう一つ。
この本を読んでいて、割りと冒頭から気付いたことがありました。
それは、やけに猫絡みの例文が出てくること。
「猫が飼い主に猫砂を渡す」
「お刺身ぱーちー」等々。
にわかには分かりにくい状況ですが、こんな例文がたくさん登場します。
案の定猫族さんだった著者。
あとがきでは、ご家族のウリさんとグリコばあ様に謝辞を述べられていました。
ちなみに私のお気に入りの例文は、
「精力的な毛づくろい」(笑)
とても楽しい一冊でした。